2009年4月13日(月) 午後
ルーアン旧市街にある美しく見事なステンドグラスで有名なジャンヌ・ダルク教会へ行きます。
小説、映画、演劇などで世界的に作品が作られているジャンヌ・ダルク。
そんな彼女の名前が付いた教会が、彼女に縁(ゆかり)のあるルーアンにあります。
目次
Eglise Sainte Jeanne-d’Arc (聖ジャンヌ・ダルク教会 )
1979年、聖ジャンヌ・ダルクに捧げた教会が建築家ルイ・アレシュ (Louis Arretche) 設計で、ジャンヌ・ダルクが処刑された Place du Vieux-Marche (ヴィユ・マルシェ広場)に建てられた。
教会のステンドグラスの窓は、第2次世界大戦中の1944年に爆撃にあったサン・ヴァンサン・ド・ルーアン教会に設置されていたものの一部を収めています。
戦争中に安全な場所で保管され、難を逃れた美しいルネッサンスのステンドグラス(1520年~1530年)が現代の教会で昔と今を結びつけています。
住所:Place du Vieux-Marche, Rouen
営業時間:月曜日~木曜日、土曜日 10h00~12h00、14h00~18h00
金曜日、土曜日 14h00~18h00
休業日:12月25日、1月1日
Eglise Sainte Jeanne-d’Arc (ジャンヌ・ダルク教会) WEBサイト
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Gare de Rouen-Rive-Droite (ルーアン-リヴ-ドロワ駅) から聖ジャンヌ・ダルク教会への行き方
パリ サン-ラザール駅からCORAIL INTERCITES (コライユ・アンテルシテ ) に乗りルーアン-リヴ-ドロワ駅で降ります。
所要時間は約1時間。
駅を出たら、セーヌ川へ向かっているジャンヌ・ダルク通りを歩きます。
行きは下り坂、帰りは上り坂です。(汗)
左側にTribunal de Grande Instance (地方裁判所)が見えたら、その先2つ目のグロ・オルロージュ通りを右折。
ヴュ―・マルシェ広場に出たら聖ジャンヌ・ダルク教会が見えます。
ジャンヌ・ダルク通りは坂道なので、徒歩ではキツイわ~という時は交通機関を利用しましょう。
- 交通機関を使った場合の最寄り駅
トラム 1, 2, 3号線 THÉÂTRE DES ARTS (テアトル・デ・ザー ) 駅
バス8番 PALAIS DE JUSTICE (パレ・ドゥ・ジュスティス ) 駅
レンタル自転車 PLACE DU VIEUX MARCHÉ (プラス・ドュ・ヴィユ・マルシェ )
メトロ PALAIS DE JUSTICE (パレ・ドゥ・ジュスティス ) 駅
Googleマップにルートを載せてみました。
2009/4/13-2の左側にある矢印→付アイコンをクリックするとマークが付いている場所名とルートが分かります。
聖女、英雄のJeanne d’Arc (ジャンヌ・ダルク)
ジャンヌ・ダルクは歴史的にはいったいどんな女性だったのでしょう。
15世紀のフランスの軍人で、カトリック教会における聖人。
フランスの国民的ヒロインでもあり、「オルレアンの乙女」( la Pucelle d’Orléans)とも呼ばれています。
現在のフランス東部で農夫の娘として生まれたジャンヌ・ダルクは、神の啓示を受けたとしてフランス軍に従って戦地へ行き、英国との百年戦争での重要な戦いで勝利し、後のフランス王シャルル7世が新国王の座につくことに貢献します。
その後、ブルゴーニュ公国軍に捕らえられ、英国に売られたジャンヌ・ダルクは、当時フランスを占領していた英国政府の本拠地であったルーアンに連行されます。
英国と通じていたボーヴェ司祭ピエール・コーションによって「異教、再び異端に陥った者、背教者、偶像崇拝者」として有罪と判決され、普段から処刑場として使われていたヴィユ・マルシェ広場で火あぶりにされました。
1431年5月30日、19歳でした。
1456年にシャルル7世の請願により復権裁判が行われ、ジャンヌ・ダルクの無実と自らの信仰のために命を失ったということが宣言されます。
聖列(キリスト教で信仰の模範となるにふさわしい信者を聖人の地位にあげること)に加えられたのは1920年になってからです。
この年、フランス議会はジャンヌ・ダルクを国家英雄に格上げしました。
聖ジャンヌ・ダルク教会があるヴィユ・マルシェ広場
この広場にはもともと市場があり、その再開発計画の一環として、市場、教会、ジャンヌ・ダルクの記念碑が一緒に計画されました。
祝日の午後のヴィユ・マルシェ広場は人出も多く、賑わっている。
広場のまわりには北方ヨーロッパの木造建築の特徴であるハーフティンバー様式(half timbering)の建物が立ち並びます。
広場からの路地を行くと可愛らしいお店が見つかります。
教会の裏に行ってみます。
屋根の形は魚の尾、屋根材は魚のうろこ、窓は魚の形というように、「海」を題材に造られているとのこと。
教会の裏には1926年にフランスの彫刻家Maxim Real del Sarto (マキシム・レアル・デル・サルト )からルーアン市に贈られたジャンヌ・ダルク像がある。
ここはジャンヌ・ダルクが処刑された場所から数インチのところ。
教会内部は圧倒的な美しさのステンドグラス
壁一面のステンドグラスからの自然光が内部をやわらかな光で包みとってもきれい。
天井は船底をイメージしたデザインで流れるような曲線が美しい。
ジャンヌ・ダルク像
美しいルネッサンスのステンドグラス
Fêtes de Jeanne d’Arc (ジャンヌ・ダルク祭)
5月最終日曜日に開催。
9時30分から教会でのミサ、ヴィユ・マルシェ広場でのセレモニー、サントゥアン修道院への行列などが行われます。
ジャンヌ・ダルクの涙という名のチョコレート菓子
ジャンヌ・ダルクにちなんで、ルーアンのお土産にもなるお菓子を紹介します。
ジャンヌ・ダルクの涙( larmes de Jeanne d’Arc )
炒ったアーモンドを少しヌガーで包み、チョコレートでコーティングし、ココアをまぶしたお菓子。
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グロ・オルロージュ通りにあるAuzou(オズー)の名物です。
オズーは、マカロンとショコラが有名な家族経営から始まったチョコレート専門店(Chocolaterie ショコラトゥリー)。
2006年ルーアンに、2007年ル・アーブ (Le Havre ノルマンディー地方)にマカロンショップをオープンしました。
住所:163 rue du Gros Horloge, Rouen
営業時間:月曜日 14h00~19h15
火曜日~金曜日 9h15~19h15
土曜日 8h00~19h15
日曜日 9h00~13h00
教会の見学は15分~20分くらい。
休日の午後だからか見学者が多かった。
パリのピラミッド広場にある金ピカのジャンヌ・ダルク騎馬像を見て、フランスでは勇ましい戦士の位置づけなのかと思っていけど、ルーアンでは、この教会にある像のように、神聖なことを成し遂げた女性として位置づけされているのだと感じました。