フランス語を発音するときのコツを掴めば、カタカナ読みのフランス語でもフランス語っぽく聞こえる確率がUP!
「パリ旅行までにフランス語の発音を身につけたいけどその時間はない~」
と思っているフランス語初心者のあなたに、フランス語っぽく聞こえる発音するコツをお伝えします。
楽しみながら声に出してみてくださいね。
目次
フランス語の母音と子音
まずは、発音にかかわる母音と子音について、大まかに知っておきましょう。
最大で16の母音
フランス語は母音と鼻母音(びぼいん)を合わせて最大で16あります。
母音が12で鼻母音が4です。
母音は日本語にもありますから分かると思いますが、鼻母音は「ん? 何それ?」ですよね。
フランス語の特徴でもある鼻母音は、鼻腔(びくう)に響かせる母音のことを言います。
日本語に近い音は、例えば、「盆踊り」の盆(ボン)。
言ってみると「あ~ こんな感じか!」って感覚的にわかると思います。
口の形で分けて表にしてみました。
i | e | ɛ | a | ɑ | ɔ | |
y | ø | œ | o | u | ||
ə | ||||||
ɛ̃ | œ̃ | ɑ̃ | ɑ̃ | ɔ̃ |
※文字に ˜ が付いているのが鼻母音です。
日本語の母音は5つですから、この5つに16の音を割り当てるのは、どう考えても無理がありますよね。(笑)
フランス語の母音を発音する時の特徴は、
日本語より口の縦の開きの範囲が広がる
日本語より舌の位置がより前方かより後方
日本語より唇が前に出る
です。
フランス語の16の母音(鼻母音を含む)の口の中での位置を示した表です。
画像は、TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)からお借りしました。
17の子音
フランス語の子音は17あります。
口の形で分けて表にしてみました。
p | ʃ | s | f | t | k | ʁ | ɲ |
b | ʒ | z | v | d | g | ||
m | n | ||||||
l |
日本語には無い子音と日本語とあまり変わらない子音があります。
日本語には無い子音の特徴を掴むとグッ~とフランス語っぽく聞こえます。
日本語には無い子音
口蓋垂摩擦音 (こうがいすいまさつおん) |
ʁ | フランス語の「r」の発音 |
唇歯摩擦音 (しんしまさつおん) |
f と v | 下唇の少し内側と上の歯先を軽く付けて息を吐きながら発音。 f は無声音で v は有声音 |
「b」と「v」の発音は曖昧にしない
「b」は両唇破裂音 (りょうしんはれつおん) と言われ、上下の唇を閉じて軽く息を破裂させます。
「v」は唇歯摩擦音 (しんしまさつおん) と言われ、下唇の少し内側と上の歯先を軽く付けて
息を吐きながら声帯を振動(有声)させます。
このように「b」と「v」は音の出し方が違うので、区別して発音しましょう。
おススメ動画
文章を読んでもなかなか分からので、こちらの動画で「b」と「v」の違いを体感してみてください。
フランス語独特の「r」の発音
「もっともフランス語らしい」と言える「r」の発音。
日本語には無い発音なので、フランス語を習い始めは言いにくいです。
そこで、次の3つの場合を意識してみてください。
①「r」が単語の中に出てきた時
「ハァ、ヒィ、フゥ、ヘェ、ホォ」
とし、軽く発音すると通じやすいです。
例)
Pardon (パハァドン) すみません(謝る時)
Jus d’orange (ジュ ドホォ~ンジュ) オレンジジュース
Grand (グハァン) 大きい
②「r」が単語の語尾に出てきた時
「ル」とは言わないで、長く伸ばしておく。
例)
Bonjour (ボンジュー) こんにちは
Bonsoir (ボンソワー) こんばんは
D’accord (ダコー) わかりました、OK、なるほど
※ dは発音しません。(詳しくは後ほど「語末の子音字は c、r、f、l 以外は発音しないことが多い」でお伝えします)
Tour Eiffell (トゥー へェッフェル) エッフェル塔
mer (メー) 海
①と②の両方が出てくる時
Opéra Garnier (オペハァ ガハァニエー) オペラ ガルニエ (オペラ座)
おススメ動画
「r」を日本語のハ行に置き換えて発音するコツの動画をご紹介します。
おススメ動画
もし「r」をフランス語発音してみたいわ!と思ったらこちらの動画をおススメします。
0:50秒から「r」の発音の説明が始まります。
最初は恥ずかしいかも「ou」の発音
カタカナで書くと「ウ」ですが、日本語の「ウ」を言うときとは唇の形が違います。
恥ずかしくらい思いっきり唇を突きだして「ウ」と言ってみてください。
そうです!それが「ウ」の発音です。
例)
Où (ウ) どこ
Bonjour (ボンジュー) こんにちは
C’est tout (セ トゥ) それで全部です
S’il vous plaît (シィル ヴゥ プレ) おねがいします
Louis Vuitton (ルゥイ ヴュィトン) ルイ・ヴィトン(ファッションブランド)
おススメ動画
「ou」の発音をフランス語初心者にも分かりやすく説明している動画をご紹介します。
フランス語の発音のルールを知ろう
「フランスは発音がむずかしい」とよく見聞きしますが、規則的なのでルールを知れば難しいことはありません。
綴(つづ)りによって発音が決まっている
フランス語は音と綴り字が規則的です。(もちろん例外もあります)
なので、そのルールが分かれば綴り字から発音することは比較的やさしいです。
いくつか例を挙げてみます。
綴りは例は一部です。
母音の場合 | |
音 | 綴り |
a (ア) | a 、as |
i (イ) | i 、y |
ou (ウ) | ou 、où |
e (狭いエ) | é 、ez |
ɛ (広いエ) | è 、est |
ɔ (広いオ) | o 、au |
o (狭いオ) | au 、eau |
子音の場合 | |
音 | 綴り |
p (パ行) | p、pp |
b (バ行) | b、bb |
m (マ行) | m、mm |
ʃ (シャ行) | ch、sh |
ʒ (ジャ行) | j、g |
s (サ行) | s、ç |
z (ザ行) | s、z、x |
f (ファ行) | f、ph |
v (ヴァ行) | v、vent |
t (タ行) | t、tt、th |
d (ダ行) | d、dd |
n (ナ行) | n、nn |
l (ラ行) | l、ll |
k (カ行) | c、cc、qu |
g (ガ行) | g、gg、gu |
ʁ (「r」の発音) | r、rr |
ɲ (ニャ行) | gne |
「h (アッシュ)」は発音しない
「無音の h (アッシュ)」と呼ばれ発音しません。
ha、hi、hu、 he、 ho、は ア、イ、ウ、エ、オ と読みます。
※フランス語でアルファベットの「h」はアッシュと言います。
例)
hôtel (オテル) ホテル
homme (オム) 人間、男の人
hôpital (オピタル) (公立)病院
hiver (イヴェー) 冬
haricot (アヒコ) インゲン豆
語末の子音字は c、r、f、l 以外は発音しないことが多い
英語のスペルと同じものはついつい読んでしまいがちですが、読まないので気をつけましょう。
何度も見ていると、だんだんとわかるようになってきます。
例)
paris (パヒ) パリ
grand (グラン) 大きい
petit (プティ) 小さい
chocolat (ショコラ) チョコレート
blanc (ブラン) 白
複数形に付く「s」は発音しない
書く時には必要ですが発音はしません。
例)
un sac (アン サック) ⇒ des sacs (デ サック) バッグ、鞄
une montre (ユヌ モントㇹー) ⇒ des montres (デ モントㇹー) 時計
les toilettes (レ トワレットゥ)
フランス語の発音を学習するおススメ教材
インターネット上には発音についての情報があふれていますが、正直、どの情報で学んでみようか悩みます。
ネットサ~フィンしまくって見つけたのが
『 やさしい フランス語の発音 』という教材です。
フランス語の発音について、とっても分かりやすくまとまっています。
おススメする理由は
わかりやすい言葉での解説
イラスト付きなのでイメージしやすい
CDで音を聞きながら練習ができる
初めてフランス語の発音を学ぶなら、このテキストの「Ⅰ 子音」「Ⅱ 母音」のところを繰り返し練習すれば、音の違いが分かるようになると思います。
音の違いが分かると、言えるようになります。
フランス語を発音するときのコツ | まとめ
フランス語初心者のあなたでも、フランス語っぽく聞こえる発音するコツ
・フランス語の母音と子音
・「b」と「v」の発音は曖昧にしない
・フランス語独特の「r」の発音
・「ou」の発音
・フランス語の発音のルール
をお伝えしました。
いかがでしたか?
一度でも通じるとフランス語を話すことが楽しくなりますよ。
まずは「Bonjour (ボンジュー) !」と挨拶してみましょう。
そして、発音のコツを掴んで、どんどん話してみましょう。
でも、カタカナは所詮カタカナです。(苦笑)
もし、「パリ、フランス旅行でフランス語が通じたらもっと楽しいだろうなぁ~」とフランス語に興味を持ったら、フランス語学校やNHKのフランス語講座などで、じっくり学んでみることをおススメします。
Bon voyage
良い旅を