大人になってからフランス語を学び始めた初心者のあなたは、先生に指導をしてもらわない「独学」という学習方法でフランス語を学んでいきます。
「フランス語、頑張るわ!」と強く思ったものの、「ん。。。独学ってどんなことをやるのかなぁ」「何を使うといいのかなぁ」と疑問や迷いがでてきますね。
そこで今回は、
フランス語学習初心者のあなたの独学の手掛かりになる7つの秘訣
をお伝えします。
独学の参考にしてみてくださいね。
目次
フランス語学習の具体的な目標、目的を設定する
フランス語学習を始めて間もない頃に、具体的な目標、目的を設定しましょう。
「えっ~ もくひょ~う?もくてき~?」
私も子供のころからずーっと目標や目的を決めることが苦手です。
でも、アラフォーからフランス語を学び始めた時は、「フランス語を話せるようになって、またパリに行く!」という目標があることで、学習のモチベーションがあがり、時にフランス語学習がうまくいかなくても、学ぶことを少しずつでも進めることができました。
目的を設定する
目的は、「最終的に実現したいこと」です。
これは、楽しく、心躍ることがいいですね。
ウキウキすること。
例えば、
- フランスに旅行する
- パリへ行ってスィーツ巡りをしたい
- パリへ行って美術館巡りがしたい
- 好きなフランス語の本、雑誌を読めるようになる
- フランスの俳優、歌手、スポーツ選手などにファンレターが書きたい
- 好きなフランスのブランドのWEBサイトから情報をしりたい
- フランス語話者とコミュニケーションを取りたい
- フランス語のレシピで料理をする
あなたの最終的に実現したいことは何ですか?
目標を設定する
目標は「近い未来で実現したいこと」です。
1日、1ヶ月にどこまで頑張るのか、どこまで達成するのかを決めます。
例えば、
- 1日に5つ単語を覚える
- 1ヶ月で130ページくらいの教材をやりきる
- フランス語検定試験を受ける
あなたは何をどこまでにやると設定しましょうか?
フランス語学習の初心者が独学でまずやること
フランス語学習が初心者のあなたが独学でまずやることは、
- フランス語の基礎学習
- フランス語の音に耳を慣らす
です。
「読む、書く、言う、聞く」
をバランス良くやっていきましょう。
では、順番にお伝えしていきます。
フランス語の基礎
目的に関係なくフランス語の基礎は必須です。
これをやらなくては始まりません。
- フランス語のアルファベット
- フランス語の発音と綴り字
- フランス語文法
- フランス語の語彙
- フランス語の日常の簡単な言い回し
この基礎を学習する時、心がけることは「フランス語を口に出して言う」です。
言えるようになると、聞こえてくる、聞こえるからです。
フランス語の音に耳を慣らす
初めは「あれれ?何を言っているのか分からないわぁ。。。」だと思いますが、大丈夫です。
フランス語の基礎を学習しながらフランス語をたくさん聞いていくと、聞こえてきて、少しずつ何を言っているか分かるようになります。
でも、フランス語の音に耳を慣らすと言っても、日本で生活しているとフランス語を聞くことは少ないですよね。
そこで、フランス語を学習し始めたあなたがフランス語の音に耳を慣らすのにおすすめなのは、
- NHKフランス語講座
- 教材付属のCD
です。
それぞれの理由は
- テレビ、ラジオ、パソコンを持っていれば、視聴できる。
- フランス語を聞くだけでなく、学習に役立つ情報も得られる。
ラジオのテキスト → ラジオ まいにちフランス語
テレビのテキスト → テレビ 旅するフランス語
- あなたの都合のよい時に聞ける。
- 教材1冊分の時間は短くて45分、長いと80分くらいあるので、その時間はどっぷりフランス語の世界です。
教材で学習する時だけ聞くだけではもったいないです。
フランス語学習の初心者に必要なツール
フランス語学をこれから学ぶあなたに必要な
- 辞書
- 参考書、問題集
- 単語集
についてお伝えします。
フランス語初心者に辞書は必須アイテム
辞書には、紙の辞書、電子辞書、辞書アプリの3つがあります。
フランス語学習が初心者は、まずは紙の辞書を使うことをおすすめします。
なぜなら、「辞書を引く」ことを通してフランス語に触れる機会が増え、フランス語に慣れていくからです。
単語を辞書で引くと、その単語に関連のある単語やその見開きに載っている他の単語を目することができます。
例えば、プチ・ロワイヤル 仏和辞典で「chanson(歌)」を辞書で引くと、「chant(歌)」「chanter(歌う)」「chanteur,se(歌手)」とchanson(歌)に関連する単語が載っています。
また、見開きには「se changer(着替える)」「chapeau(帽子)」が載っています。
『クラウン仏和辞典 第7版』 4,400円(税込み) 三省堂 (2015/1/24)
『プチ・ロワイヤル仏和辞典 第5版』 4,620円(税込み) 旺文社 (2020/3/12)
『プログレッシブ仏和辞典 第2版』 3,960円(税込み) 小学館 (2008/2/28)
『ディコ仏和辞典[新装版] 』 4,070円(税込み) 白水社 (2016/1/19)
※価格は2020年6月現在のものです。
ある程度、フランス語学習が進んだら、辞書アプリ(有料)を使うのもおすすめです。
辞書アプリとは、スマートフォンやタブレットにダウンロードする辞書のことです。
紙の辞書の内容がスマートフォンやタブレットを持ち歩いていれば、いつでもどこでも調べることができるので、どこで学習していてもすぐに調べられますね。
紙の辞書のアプリをご紹介しますね。
フランス語学習の初心者向きの参考書や問題集を選ぼう
フランス語の基礎が学べる初心者向きの参考書や問題集を選びましょう。
選ぶ時のポイントは
- フランス語初心者が順を追って上達できるようになっている
- 絵、表などでの説明がある
- フランス語の基礎の「説明+問題」で構成されている
- 聞き取り、音読練習ができるようなCDが付いている
フランス語学習の参考書や問題集はたくさんあります。
「どれが良いだろう?」と悩み、「何冊か買ってみようかなぁ」と思うかもしれませんが、
最初は、できれば1冊にして最後までやりましょう。
その1冊を最後までやり終えると自信になります。
フランス語学習初心者が語彙を増やすなら単語集を自作しよう
フランス語の語彙を増やすのに、フランス語学習の始めの頃は単語集を買う必要はないと思います。
なぜなら、参考書、問題集に単語がたくさんありますから、それらを覚えれば十分だからです。
将来、あなたがフランス語検定試験を受けるときには、試験に重要な単語を無駄なく覚えられる単語集はとっても役に立ちます。
私もフランス語検定試験を受ける時には、単語集を買って語彙を覚えました。
もし、「やっぱり、単語集があるといいなぁ」と思ったら、参考書、問題集から拾った語彙や自分が使う語彙をノートにまとめていくことをおすすめします。
フランス語を独学する初心者向けの参考書や問題集の紹介
フランス語を独学する人向けの参考書や問題集はたくさんあります。
その中で初心者のあなたが使うのに向いている参考書や問題集をご紹介します。
※価格は2020年6月現在のものです。
発音学習におすすめ
『やさしいフランス語の発音 改訂版』 CD付き 2,200円(税込み) 語研 (2017/7/26)
『超低速メソッド フランス語発音トレーニング』 CD付き 1,980円(税込み) 国際語学社 (2013/9/24)
1冊は手元に置きたい文法書
『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある![改訂新版]』 1,760円(税込み) 白水社 (2019/9/12)
『ケータイ〈万能〉フランス語文法』 1,760円(税込み) 駿河台出版社 (2000/8/1)
基礎から順を追ってフランス語を学べる
『ゼロから始める書き込み式フランス語BOOK』 CD付き 1,100円(税込み) 成美堂出版 (2008/12/12)
『ゼロから始めるフランス語 文法中心』 CD付き 1,760円(税込み) 三修社 (2000/8/15)
参考書と書き込み式の問題集を兼ねた構成
『文法から学べるフランス語ドリル』 CD付き 1,980円(税込み) ナツメ社(2007/8/1)
『3段階チェック式フランス語トレーニング・コース』 2,420円(税込み) 白水所(2003/4/1)
参考書や問題集以外のフランス語学習の初心者向けのツール
1冊の参考書や問題集を最後までやり終えたら、インターネットやフランス語話者に学習のお手伝いをしてもらうのもおすすめです。
インターネットをうまく利用する
WEBサイトのフランス語講座はおすすめです。
それぞれ特徴があるので、一方向からの学習ではなく、いろんな方向から学習することができます。
TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)
東京外国語大学言語モジュール |フランス語 →発音、会話、文法、語彙の4つのモジュールから構成されていて、どのモジュールからでも学習ができます。
練習問題、音声や動画が用意されています。
Le Grammaire Active du Francais
大学向けの教科書『グラメール アクティーヴ』(朝日出版社)に基づいて作成されたサイトで、イラストや音声で学習できます。
確認練習が用意されています。
大阪府立大学外国語学習Podcast (ポッドキャスト)|Podcast(ポッドキャスト)による旅行会話「
大阪府立大学の教員によるフランス語初級レベルのポッドキャスト教材。
旅行会話がテーマで、全30課を終了すると初級レベルの学習者に必要なフランス語をほぼ学ぶことができます。
Appprendre le francais avec TV5MONDE
フランス語圏のTVネットワーク『TV5MONDE』のフランス語学習サイト。
ヨーロッパ言語共通参照枠(CECRL)のA1からB2までのレベル別に学習できます。
動画を見て用意された質問に答えるので聞き取りの練習にはもってこい。
初級は725の問題が用意されています。(2020年6月現在)
語彙増強サイト。
イラストとネイティブの音声を使った5種類のゲームで、直感で楽しみながら学習できます。
フランス人語話者との実践
ネイティブによるオンラインレッスンは、あなたの都合に合わせて自宅でレッスンを受けられるとても便利です。
Skype(スカイプ)を用いたオンラインフランス語学校です。
Udemy(ユーデ三―)
視聴したい講座を1度購入すると、無制限で何度でも視聴することが可能な動画学習サービスです。
italki(アイトーキー)
Skype(スカイプ)(推奨)を使用して、外国語のオンラインレッスンが受けられるサービスです。
講師はプロの講師と、チューター(ネイティブスピーカーで学習のサポートできる)の講師がいるので、あなたの目的に合った講師を選んでレッスンを受けることができます。
フランス語学習の取り組み方
フランス語学習が初心者の効果的な取り組み方をお伝えします。
「読む、聞く、話す、書く」の同時に学ぶ
「読む、聞く、話す、書く」をそれぞれ別々に学習すると、それぞれが少しずつ身につきますが、あまり身に着いていく実感がありません。
でも、 「読む、聞く、話す、書く」をバランスよく同時に学習すると、相乗効果が生まれ、「1 + 1 = 2」以上の成果が得られると同時に、身に着いていく実感があります。
「読む」ことは、フランス語の文章の構造を知り、語彙力アップに繋がります。
「聞く」ことは、フランス語の文章の構造に耳が慣れ、発音、アクセントやリズムといった要素を知ることができます。
「話す」ことは、フランス語の発音、アクセントやリズムといった要素を身につけることで、言いたいことが言えて伝わります。
「書く」ことは、フランス語の作文力アップに繋がり、綴ることで語彙を定着させることができます。
最初から完璧にやろうとしない
文法や動詞の活用など覚える必要があることは、全て覚えようとせずに、だいたい理解したら先に進みましょう。
出来なかったこと、分からなかったことは、チェックをしておきます。
その時に解決できなくても、学習を進めるうちに関連する内容がでてきて、「あっ!分かった!そうなんだ~」とそこを突破できることがあります。
そういう突破がなければ、ある程度まとまった学習が終わったらもう一度説明を読んだり、調べたりしましょう。
話していること、考えていることをフランス語にする
フランス語の基礎の学習をしながら、日常、あなたが日本語で話していること、考えていることをフランス語にしてみましょう。
あなた自身から出てくる内容のフランス語は、違和感がなく、楽しく、スッーと入ってきます。
あなたが朝起きてから夜寝るまでのこと、あなたの口癖、あなたの好きなこと、嫌いなことなど。
例えば、あなたが、「芸術」にあまり興味がなく、日本語で話したり考えたりすることがないのに、フランス語で「芸術」について話したり考えたりするでしょうか。
例えば、あなたが「食べること」が好きなら、「先週の土曜日、友達とイタリアンでランチして、カフェでお茶して、ネットで見つけた話題のスィーツを買うのに30分並んだよ~」と家族、友人や同僚に話すことありますよね?
その後続くのは、料理の感想、お店の様子、お客の様子、次に行ってみたいお店など。
もちろん、「フランス語でどう言うんだろう?」ということがあります。
その時は、辞書、参考書やインターネットなどを使って調べたり、フランス語のネイティブに添削してもらったりします。
あなたが日本語で話していること、考えていることをフランス語にしてみることで、市販の参考書や単語集に載っていない語彙を身につけることができ、日本人が苦手な「自分のことを伝える」練習にもなります。
フランス語を独学で習得していくときの考え方
フランス語を独学で学習していくときの考え方なんて言うと、「なんか、大げさ~」って思うかもしれませんが、挫折しないためにも大切なことです。
学習時間の確保と継続が上達のカギ
仕事、通勤、家事やリラックスタイムなどで過ぎて行く毎日。
思い出したときに参考書や問題集とにらめっこしても、いつまでたってもフランス語は上達しません。
あなたのフランス語を学ぶ目標や目的から、1日の学習時間を決めて毎日続けましょう。
ポイントは、「同じ時間帯」「同じ場所」で学習することです。
そうは言っても決めた学習時間が確保できない日もあると思います。
そんな日は、確保できる時間内でできることをやりましょう。
少しずつでも毎日やることが大切ですから。
語学習得には時間がかかる
フランス語の限ったことではありませんが、語学習得は早く、簡単には身につきません。
私はフルタイムで仕事をしながら、フランス語学習をアルファベットから始めまたのですが、ほぼ毎日1~2時間フランス語の学習をして、1年後にフランス語検定試験5級に合格しました。
「学習する時間を作って、続けているのに、フランス語が分かる、話せるようになるのかしら?わたし...」と思っても、焦らず、諦めず、前に進みましょう。
フランス語を学ぶ「やる気」を維持する
フランス語学習を続けているとやる気が無くなるときがあります。
そんな時は、あなたのフランス語学習の目的を思い出し、それを達成している自分を想像すると気持ちが上がり、やる気が復活してきます。
また、自分の上達を「見える化」するのも効果的です。
例えば、
- 毎日、単語を5つノートに書き出していたら、2冊、3冊と増えてきた。
- フランス語検定試験の過去問題を解いたら、前回は不合格点だったけど1ヶ月後の今回は合格点だった。
などのように、あなたが続けてきた学習のがんばりを何か目に見える形で確認できると達成感が得られます。
フランス語学習初心者の独学の手掛かりになる7つの秘訣|まとめ
フランス語学習初心者のあなたの独学の手掛かりになる7つの秘訣をお伝えしました。
いかがでしたでしたか?
お伝えした7つを読むと、正直「ひぇ~ やることや考えることが多いわ~」とあなたはきっと思うでしょう。
もちろん、全てを一度にはできません。
まずは、1 フランス語学習の具体的な目標、目的を設定する をやりましょう。
その後、2~5を順番に進めてみてください。
6と7は最初に読んで、学習に行き詰ったら読み返してみてください。
BON COURAGE ! がんばって!